子どもの絵の表現を広げるとっておきの言葉がけ

学生時代、子どもの絵画の表現活動を研究していた恩師のもとで学び、それを実践してきました。

今回は、子どもの絵の表現を広げるとっておきの言葉がけについて紹介します。

子どもが絵を描いていたら。。。

3、4歳になるとだんだんと形に見える何かを描くようになってきます。それは、身近な家族だったり動物、自分の姿だったり。(それ以前にぐるぐると単純ななぐりがきを経験をします)

出来上がった絵を子どもが見せにきた時に、どんなふうに声をかけますか?

娘が3歳5ヶ月の時に描いた絵です。

『上手に描けたね〜!』

『わー可愛いね!』

こんなふうに言葉をかけてあげる人も多いと思います。

もちろん子どもは褒められたら嬉しい!それで満足してその場を離れていく子も多いでしょう。

でもここで、もう一言。とっておきの言葉を投げかけてみませんか?

絵画表現を広げるとっておきの言葉

それは、

『この絵のお話、聞かせて。』

という一言です。その一言で子どもの想像力、表現力が違ったものになってくるように感じます。

『いまから はみがきするの かがみとはぶらしとコームもってるの』

先ほどの絵です。この絵のお話を聞かせてと尋ねた時、娘が教えてくれました。ただドレスを着た女の子の絵ではありませんでした。

娘が2歳くらいの頃から描いた絵のお話を尋ねるように心がけてきました。

『絵のお話、聞かせて?』って言われても、最初は戸惑う子もいるかもしれません。お話なんて考えて描いてないと。

そんな時は、深追いしてお話を聞き出そうとするのは逆効果になるかもしれません。

『この女の子、お洒落してこれからどこに行くんだろうね?』『大きな、リボン誰が作ってくれたのかな?』

そんなふうに、子どもの描いた絵から子ども自身で想像を膨らませていけるような一言をそっとかけてあげるといいのではないかと思います。すると次に描く時にその言葉がけが生きてくると思うのです。

ライオンさんとボールであそんでる

お話を聞かなければ、これがライオンだとは思わないし、ボールを持っているってことにも気づかなかったと思います。

『絵のお話、聞かせて』と繰り返し聞くうちに子どもは想像を膨らませながら表現を楽しむようになってきたように思います。

子どもの言葉をメモしておく

恩師が教えてくれた、この言葉。

子どもがお話を聞かせてくれたら、なるべくその子どもの言った言葉のまま絵の隅に残しておくと後で見返した時に良い思い出になります。その時は何の絵かわかっていても後で見ると忘れしまっているものです。

『ママがベジたべなさい!っておこってるの』 怒った顔でお皿を指差しているのは私。こんな時期もあったのね。。。と苦笑い。

(とはいえ、今回ブログを描くにあたって子どもの絵を見返したんですが言葉を書き残していない絵もたくさんありました💦 )

保育士時代に受け持った子どもたち(年長組)の絵を実家で見つけたのでいくつか紹介したいと思います。当時、子どもたちの絵を月ごとのカレンダーにしたんです。記念に取ってありました。

『ちきゅうがきたないから ちきゅうをこわそうとしよる』
『うみにいって およぎよると おかあさんは すなの おふとん かぶってると』
『そとでサッカーしよるとこ』
『うんどうかい 「おとうさんがビデオうつしてる」』

子どもの絵を褒めるなら。。。

子どもの描いた絵を褒めるときはピンポイントで、をお勧めしたいと思います。

一言、『可愛いね!』と声をかけるより

『ドレスの模様に、お花も、ハートも、リボンもあって素敵だね!』

子どもが工夫したであろう箇所を一つでも見つけて認めてあげると良いのではないか、次に絵を描くときの新たな工夫に繋がっていくのではないかと思います。

おわりに

恩師の内山先生は数年前に残念ながら他界してしまいましたが、教えて頂いた事をこうして発信させてもらって、子どもたちの感動の体験や発見の喜びが絵画を通じて表現できるお手伝いができたら嬉しく思います。

表現する喜びよりも何よりも、きっと子どもは大人が自分の話を聞いてくれるっていうのが嬉しいんですよね。

ちなみに今は中学生になった娘。漫画が大好きなティーンになりました。読むのも描くのも大好き。絵を描くことで繋がった気の合う友人に恵まれ学校生活を楽しんでいます。小学生の頃に描いた娘の漫画よかったら見て覗いて下さい↓。

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最後までお読みいただきありがとうございました。また遊びに来てくださいね〜!

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