マレーシアに住んでいる我が家ですが、娘がお習字を習っています。日本人の先生との出会いがあったのです。
先生のおかげで毛筆、硬筆ともに上達し、何千人もがエントリーする硬筆コンクールにおいて準大賞を受賞させていただきました。親子で感激!
ある時、先生がこんなことをお話しされていました。
『文字を書き始める前にぐるぐるとお絵描きをしてきた子どもたちは、上達が早いように感じる』と。
それを聞いて、娘も赤ちゃんの頃からクレヨンでなぐりがき、そしてぐるぐる描きを繰返し行ってきたことを思い出しました。
幼い頃になぐりがきを繰り返すことの価値をこの時あらためて感じたこと、また私自身が学生時代に学んだ子どもの絵画表現について記録します。
なぐりがきとは
1歳を過ぎた頃から2歳にかけて赤ちゃんにクレヨンなどを持たせると、紙の上に腕を振るようにして乱雑に線をひいたり打ち付けたりします。
描くものに意味付けはなく自分が動かすクレヨンで紙の上に色がつくことに気づき、それを楽しんでいるのです。
この動きを繰り返すことで、自然と手や腕の動きをコントロールできるようになっていきます。
このなぐりがきがお絵描きを好きになる第一歩と学び、自分の子どもたちにも早い段階でなぐりがきの機会を多く持って来ました。
なぐりがきの準備(おすすめ)
紙はなるべく大きいものを
手の動きをまだ上手くコントロールできない赤ちゃんが楽しむためには、紙は大きいものを準備してあげるのが良いと思います。
紙を替える手間がかからず、床やテーブルを汚す心配が少なくなります。
赤ちゃんの頃は、少し描いたら満足するので大きな紙は畳んで保管し何度も使いました。
テーブルや机で描けるようになったら天板一面に紙を貼り付けてしまうのもいいかもしれません。
なぐりがきに優れもの『ダーマトグラフ』
お絵かきで使うものにはクレパス、クレヨン、色鉛筆などありますが、初めて娘に持たせたのは、この紐を引いて鉛筆の芯を出す色鉛筆でした。
この色鉛筆がとても良かった!
色鉛筆のようで芯がクレヨンのような柔らかさで発色が良い。
なぐりがきだとどうしても芯の減りが早いのですが、鉛筆を削る手間がかからない!
紐を引っ張ると周りに巻いている紙がくるくると外せて簡単に芯が出てくる仕組みなのです。
『ダーマトグラフ』と呼ばれる画材です。
クレパスのように手が汚れず、色鉛筆などに比べて色がしっかりとついて楽しめます。
しばらくはこの色鉛筆でのお絵描きを楽しみ、なぐりがきからぐるぐるがきへと変化していく中でクレパスや普通の色鉛筆、そして絵の具も使うようになりました。
大人が一緒になぐりがこう
なぐりがきをするとき、大人は何をしたら?
1、2歳の赤ちゃん、必ずそばで見守ることは安全面でもとても大事なことだと思います。クレヨン、鉛筆を口にくわえてしまうこともよくある時期です。
始めは大人も一緒になぐりがきを楽しんであげるのがいいかもしれません。
大人の真似をするようになってきて、一緒に楽しくぐ〜るぐる。絵が苦手な方もぐるぐるするだけなら簡単です。
赤ちゃん一人でなぐりがきに集中しているようであれば黙って見守ります。
集中が途切れたと感じたら、画材は赤ちゃんの手の届かない場所へ片付け、時間をおいてまた、繰り返し誘います。
最初の頃は描いても10分くらいだったでしょうか。私はいつも同じ場所に画材をしまっていました。それを見ていた娘が自分からその場所を指さし、お絵描きがしたいと意思表示をするようになりました。
自分の描いたものにイメージを持った瞬間を見た
娘がなぐりがきの時期を経て、ぐるぐると渦を描くようになっていた頃の話です。
ある夜、車で走っていると娘がまんまるお月様を見つけて指差し『メーン(Moon)!』と教えてくれました。
その日、家に戻ってお絵描きを始めた娘が自分で描いた丸に閃いたのです。
『メーン!』
気づいてからのメーンの嵐がすごかった。
なぐりがきから自然と身につけているもの
話がずれましたが、このように繰り返しなぐりがきをする中で、腕や手首の動きを自然とコントロールする基礎が出来上がっていたのです。
この基礎が今回お習字の先生が話されていた言葉、
『文字を書き始める前にぐるぐるとお絵描きをしてきた子どもたちは、上達が早いように感じる』
ということに繋がってくるのではないかと感じています。
綺麗に描けなくても大丈夫、まずはひたすらにぐるぐるぐるぐる。。。
成長してお習字を始めたら、あの時のぐるぐるには意味があったのだと気づかせてもらいました。
この経験からも子どもたちにはめいっぱいなぐりがきを楽しんで欲しいなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました! また遊びに来てくださいね〜!
お習字バッグを手作りした記事はこちら↓
コメント