子どもが文字を書くようになるにはどうしたら?ある年サンタが贈ったもの

もうすぐクリスマス。

子どもたちへのクリスマスプレゼントをどうしようかな、、、と考えながら思い出すのは、数年前の娘が6歳の時のクリスマスプレゼント

ちょっとした遊び心を発動させてサンタから娘に贈られたのは、あるノートブックでした。

サンタから贈られたノートブック

小学1年生を迎える娘に私が抱いていた思い

マレーシアでは1月が新年度の始まりです。この年のクリスマスが過ぎれば娘は小学校へ入学するという時期でした。中華系のローカル小学校への入学が決まっていた娘。ドキドキのマレーシアの学校での勉強が始まると中国語、英語、マレー語と学ばなければならないことがたくさんあるのは目に見えていました。

そんな娘に日本語の勉強も頑張れ!と私が教えてあげられるだろうか??。そんな思いを抱えていた私。

かろうじて6歳になるまでに、ひらがなの読み書きは日本で買ったひらがなドリルを使って一通りはできるようになっていました。

ただ、ひらがなを書くことはできても、使う機会を持たなければ文章を書く力は育たないだろう、下手をすれば覚えたひらがなすらも忘れてしまうかもしれません。

どうやったら、無理せず娘が日本語を読み書きする時間を持てるだろう、そんなことを考えていた時に思いついたのが前述のノートブックでした。。。

サンタから贈られた交換日記

思いついたクリスマスプレゼントは、架空の人物とのやりとりが出来る交換日記

まだサンタの存在も信じ、現実の世界と想像の世界を行ったり来たりできる年齢であったのでこのメルヘンなプレゼントを受け入れてくれるのではないか?と考えたのです。

なんとなく秘密の雰囲気が漂うよう特別感のあるノートをお店で物色し、そのノートに使われていた言葉をヒントに架空の人物を『リトルホワイト』と名づけ、娘へのメッセージを綴りました。

この年のクリスマスは『きっとあなたにピッタリと思う物をサンタさんが準備してくれていると思うよ。』と言葉をかけていたんです。

娘の反応

思いがけないサンタからの贈り物に、最初こそ理解が追いついていないかのようだった娘。

このような返事を書いていました。

りたるほわいとちゃん なんで ゆうびん かかなきゃだめなの? なんで? おしえて?

もしや、書きたくない?と不安がよぎりましたが、、、。

↑の娘の疑問へのお返事はこのよう↓に書き、様子を見てみることに。。。

娘のことをもっと知りたいからお手紙を書いてねとお返事しました。そしてリトルホワイトちゃんになりきって始まった娘とのやりとり。。。

数年続いた交換日記

日記のやり取りの方法は、娘が文書を書いたら家のポストにノートを入れておく。するといつの間にかノートはポストからなくなり、数日後にまた同じポストに戻ってくる、という流れでした。

子どもたちが寝た後や学校に行っている間にノートを取り出し、私も自分のペースで返事を書きました。

やりとりを重ねていくうちに、文章も少しづつ長くなり、また漢字を使って書けるように進歩していきました。

所々、漢字の書き間違いも見受けられますがバランスの取れた文字が書けるようになってきた頃。

娘が1年生になる時に始まったこの交換日記は、やり取りの頻度に差(お互いに書かない時期が長く続くことも)はあれど数年間続きました。

10歳を超えたあたりから徐々にこのやり取りはフェードアウトしました。文字の読み書きもおおよそできるようになったこと、娘の心も成長し想像の世界からより現実の世界を見るようになってきたという理由からです。

リトルホワイトからの返事が来なくなり『あれはママだったんでしょ、わかってるよ。』と口にする娘。私はのらりくらりとその返事を交わしてきましたが、娘もこのブログを時々読んでいるのでそのうち答えを知ることになるでしょう。

ご縁あり、この交換日記が終わりを迎える頃あたりにお習字を習い始めた娘、マレーシアに生活しながら2022年には何千人もがエントリーする硬筆コンクールにおいて準大賞を受賞させていただきました。

先生のご指導はもちろんですが文字を書くことが自然と身についていた事も何か助けになったのではないかと思っています。

日本の外で暮らす子どもたちにとっては、日本語を読むことは割とあっても書くことは機会を持たなければなおざりになってしまいます。普段の学校の勉強で忙しい子どもに、プラス日本語の読み書きをどうしたら身につけさせるか頭を悩まされているお家の方もいるかもしれません。

我が家で実践したことですが、こうした事が何かのヒントになれば幸いです。私が実践する上で気をつけて見たことなど以下にまとめたいと思います。

娘とのやりとりにおいて気をつけたこと

無理強いはしない

交換日記のやり取りは本人の書きたい時を待ち、無理に書かせることはしないと心がけました。

ただ黙っておくというのも違って、時々は『お返事書いた?』『待ってるんじゃない?』などと言葉をかけました。

文章の添削をしない

紹介した娘の文章を見たらお分かりいただけるかと思うのですが、誤字脱字がたくさんあります。

娘が書いた文章を読むのはあくまでも娘の友人『リトルホワイト』。先生ではないので誤字脱字があってもそこはスルーしました。

私が母親として娘の書いた文章を読ませてもらった時は、「この字はこうだよ」「漢字を使ったらもっと読みやすいよ」と言葉がけをすることはありましたが、それでも書き直しをさせる事は避けました。

とにかく『書かされている』という気持ちに向かないように気をつけていたように思います。

代わりに返事を書く時に娘が間違っていた文字を使った文章を正しく書くなどして自然と頭に残るようにしました。

返事を書くときは漢字を多用する

日本では『小学1年生で習う漢字』『二年生で習う漢字』というように学年によって定められた漢字があり教科書でも習っていない漢字は使われていないと思いますが、そういった縛りは返事の文章には持たず、漢字をなるべく使うようにしました。

最初の頃は漢字に読み仮名をつけて書いていましたが、途中からはそれもやめて本人がわからない文字は聞いて自分で調べられるように。。。

最後に

この方法は、まだ娘が幼かったからこそ成り立ったものでもあると思います。想像の世界をふわふわしている時代だったからこそ素直な心で楽しめたやりとり。

私もリトルホワイトという架空の人物を選んだことで、自分の好きな時間に書いて続ける事ができました。(母親本人としてのやり取りだったらそんなに長く続いていなかったかもしれません。)

お子さんによっては、より現実的なやりとりを好むお子さんもいるでしょう。

そういった意味で全てのお子さんにとって有効であるとは言い切れませんが、子どもが文字を学ぶ一つの事例として何かの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

今年のクリスマス、この懐かしいノートを娘に再度プレゼントしみようかな?

文字のアウトプットにこんなことをしたこともありました↓。

文字の読みはコボちゃんにとってもお世話になりました。

手作りの漢字表は音読み訓読みを漫画付きで学べます。↓

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